きょうもいいこね ポー!

 動物に囲まれた暮らしは、とにかく愉快です。彼らのおかげでどれほど日々が潤っていることか。毎日の会話は、犬(スクーター)、猫(ギャビ、デューク)、雌鶏(ルーシー、ペニー)、金魚・かたつむり(みかん、にぼし、さといも)の絡んだ話題から始まると言っても過言ではありません。うちの笑い声は、ここから発することが多いのです。
 そんな雰囲気をカメラに収め、「Myラブリー・ペット」(id:ie-ha-te-na)に応募しようとシャッターチャンスを狙っているのですが、なかなか思うようにいかず撮り直しばかりが続いています。締め切りまで今しばらくあるので、お天気のいい週末に再挑戦ですね。
 というわけで、イエはてなに集うペット好きのみなさまにご紹介したい絵本が『きょうもいいこねポー! (ほんやくえほん)』です。主人公は、獣医エイプリルさんの犬ポー。小型犬のスパニエルでしょうか。耳が目にたれさがった愛嬌たっぷりの姿で、みんなのために大好きな歌を歌います。エイプリルさんという飼い主の名前も何だか春らしくて和みますね。やさしい水彩画が、今の季節にぴたりとお似合いです。
 描かれるのは、ポーの一日です。朝起きてエイプリルさんに10の健康チェックをしてもらったら、スクーターの後部座席に乗り込んで、動物病院に向かいます。そこで……、歯が伸びすぎてしまったウサギのジャクソン、おなかの虫に悩まされているバゼットハウンドのサラミ、ノミで落ち着かない猫のシルバー、年寄り亀のスイートピーら患者さんに出会い、彼らの回復を祈ってお得意の歌を披露するのでした。「くお〜んく〜ん、ひゅ〜んうおううおう」――。家に戻り夜、再び10の健康チェックをしてもらい、ポーの一日は終ります。
 台湾出身の作者は、英国で絵画を修めました。ふんわり淡い水彩に定評があり、よそ風がこちらにわたってくるような透明感を湛えています。他作品*1からも、春夏の季節感がたっぷり。現在は、獣医のご主人、6匹のワンちゃんたちとともに台湾・高雄市にお住まいとのこと。動物病院の描写は、ご主人の職場だったのですね。
 小さな生物への思いやり、人とペットの触れあいが、温もりいっぱいの愛に包まれて描かれています。作中でもポーが歌っています、「なによりもたいせつなこと。あい あい あい あい あい あい あいする こと げんきの もとは あい――」と。
 京都に引っ越されたid:reikonさんにもご紹介。(asukab)
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きょうもいいこねポー! (ほんやくえほん)

きょうもいいこねポー! (ほんやくえほん)