うさぎの だいじな みつけもの
柔らかな春の日差しに包まれて、うさぎはふと友だちが欲しくなりました。「イースターには うさぎがいっぱい」と言うふくろうの言葉を聞き――「イースターってなんだろう、いったいどこにあるんだろう」と、ひとり、探しに出かけます。
森の描写は、春そのもの。ヒナギク野原の風景には、花の香りが渡るのどかさが描かれます。でも、ここも、あそこも、イースターじゃない……。夏が過ぎ、秋を迎え、雪の中も負けずに歩き続けた後、遂にすてきな出会いが訪れました。それはイースターの発見と重なる素晴らしい喜びでした。
絵本『うさぎのだいじなみつけもの』を手にしたときは、わたしも「イースターとは何か」の答えを求めていたのですが、読み進めるうちに森の自然、野原の心地よさに魅せられ、閉ざされた冬を越した後には……、うさぎと同じ気持ちが体験できました。
春のお祝いにぴったりの絵本は、子うさぎちゃんがたくさん出てくることから、結婚のお祝いにも相応しいかもしれません。自然の情景が詰まったイラストを目にするだけでも、心が弾みます。
でも、宗教的なイースターを伝える絵本ではありません。(asukab)
amazon:Charlotte Zolotow
amazon:Helen Craig
- 作者: シャーロットゾロトウ,ヘレンクレイグ,Charlotte Zolotow,Helen Craig,松井るり子
- 出版社/メーカー: ほるぷ出版
- 発売日: 1998/10
- メディア: 大型本
- クリック: 8回
- この商品を含むブログ (5件) を見る