The Crocodile Blues バリトン・サックスの音色がぴったり
不思議な卵を手に入れた、ある男の物語。その夜、冷蔵庫にしまった卵がバリバリと音をたて……。中から現れたのは巨大なワニ。一目散に逃げ出して、男は別のアパートに住むことにするけれど……。
『The Crocodile Blues』は、鮮やかな群青と黄がモノトーンを背景に際立つ不思議な絵本です。出てくる文字は擬音語の「音」だけ。BGMに流れるのは、バリトン・サックスの渋い響きでしょう。ところどころ横だったり縦だったり開きの仕掛けが施され、読者は無言劇場の観客となりことの成り行きを追う趣向です。
男のかぶるナイト・キャップがピエロ帽を想起させるのか、何が飛び出すかわからないビックリ箱を開く感覚に襲われました。低音の効いたバリーに身を委ね、ラッテ片手に楽しみたい絵本ですね。
息子がよく聴いているバリトン・サックスの曲がテーマ曲になりそうです、これ "Charles Mingus - Moanin'"。テンポが速いけれど、イメージ的にはこんな感じかな。これは静止画像。(asukab)
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- 作者: Coleman Polhemus
- 出版社/メーカー: Candlewick
- 発売日: 2007/08/28
- メディア: ハードカバー
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