A Couple of Boys Have the Best Week Ever そうそう…と頷きながら読んだ…男の子の夏休みの絵本

 作者は絶対に男の子のお母さん。会話から、行動から…夏の男の子の日々が手に取るように浮かんできた絵本が『A Couple of Boys Have the Best Week Ever』である。
 アイマンは親友ジェームスといっしょに、海辺に住むジェームスのおじいちゃん、おばあちゃん宅で一週間を過ごす。祖父母に囲まれ少々緊張しながらアイマンの到着を待つジェームス、遠出のお泊りが初めてなのでとんでもない量の荷物を持ってきたアイマン。少年たちのために近くの博物館でペンギン展を見ようと誘うおじいちゃん。どの場面も現実にあったできごとだろうと思わずにはいられない光景が続く。 
 そしてそれは、やっぱりその通り。「おじいちゃんのビル、おばあちゃんのパムが縞模様のソファを持っていること」「ジェームスとアイマンが、たまに短パンを交換すること」「おじいちゃんは車を運転するときに、いろいろな単語を教えてくれること」以外は、すべて実話だそうだ。やっぱりねえ、本当に臨場感たっぷりだもの。ネイチャー・キャンプと謳いながら、ドライブばかりで終ってしまったり、山盛りのアイスクリームを食べて体をこわしてしまったり、コンピュータゲームに夢中になったり。自然にどっぷり浸かるはずが、何となくそんな方向でないキャンプになっちゃって。おじいちゃんとおばあちゃんもお世話するのは大変だし、夏の計画はなかなか思い描いたようにいかないことが多かったりする。
 うんうん、そうそう…と頷きながら読んだ、思い出のひと夏を描いた絵本。あくまでも米国的だけど、男の子らしさがたっぷり詰っているので、その可愛さを知る人にはたまらない一冊になりそうかな。手書きの文字が、お話の内容にぴったり似合っていた。(asukab)
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A Couple of Boys Have the Best Week Ever

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