Bye-bye, Crib ゆりかごさん、さようなら

 『Bye-bye, Crib』は、ゆりかごから子どもベッドに移行する間の赤ちゃんの気持ちを代弁する絵本。この豆弁士、話しっぷりは子どもでも発想がかなり大人っぽいので、非常にお茶目に映るなあ。言葉を拾いながら感じたことは、これはきっと両親の目から見た赤ちゃんボディ・ランゲージを作者がトランスレートしたお話なんだろう…ということだった。
 大きなベッドが怖くて仕方がない赤ちゃんには、ベッドがおばけに見えてくる。シーツの中でおぼれてしまうのではとか、中で食べられてしまうのではとか。相棒のぬいぐるみねこちゃんに話しかけながらの鼓舞が続き……。赤ちゃんらしくない高度な思考力でお話が進むので、かなり大人のお遊びが入り込んでいる。
 50年代っぽい画風――両親の姿がまるでこの時代――が、高齢な方々の郷愁を誘うかもしれないな。(asukab)
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Bye-bye, Crib

Bye-bye, Crib