When Randolph Turned Rotten 友だちと嫉妬

 ビーバーのランドルフとグースのアイビーは、気の合うルームメイト。性格は正反対だけど仲良く都会のアパートメントで暮らしていた。ところがある日、アイビーがお泊りのビーチパーティに招待されたことからランドルフの気のいい性格が一転する。ルンルンとパーティ仕度をするルームメイトを横目に、ランドルフは一泊旅行が最悪のパーティになるよう願い、嫉妬心を燃やし続けた。出発のお手伝いと偽って、分厚い毛布を持たせたり、マシュマロを連ねたネックレスを首に飾らせたり、頭にはランプつきの帽子をかぶせて、丸太をカバンに詰める始末。それでもアイビーは煮え立つ嫉妬心にはまったく気づかず、旅立っていった。
 『When Randolph Turned Rotten』は、友だち関係を描く面白い絵本。主人公たちは大人の設定だけど、子どもの世界でも十分成り立つので、大いに共感を呼びそうだ。特に交友関係が学校生活で幅をきかせてくる3年生以上の年代で受けると思う。意地悪かげんが笑えるし、落ちもちゃんとある。
 クラスで読むのなら、しっかり状況を把握し、ランドルフとアイビーの心情を追うことが大切。(asukab)
amazon:Charise Mericle Harper

When Randolph Turned Rotten

When Randolph Turned Rotten