こすずめのぼうけん

 久しぶりに11時の聖餐式に出席。お日さまがのどかに街を見下ろす気持ちのいい日曜日で、帰ってきてから前庭で絵本『大型絵本 こすずめのぼうけん (こどものとも劇場)』を読んだ。毛布の上に傘を置き、娘がそこに寝そべって。
 お母さんから飛ぶ手ほどきを受けたこすずめちゃん。上手く飛べたので、つい先へ先へと気持ちがせいてしまい、迷子になってしまう。途中休む場所を探し、「あの、すみませんが、なかへ はいって、やすませていただいて いいでしょうか?」――。丁重にお願いしても、自分たちの仲間じゃないからと断られる始末。疲れ果てたこすずめは、薄暗くなった草むらに立つ影に向い「ぼく、あなたの なかまでしょうか?」と尋ねてみた。
 何だか子どもたちの巣立つ光景を思い描いていた。世の中にでたらきっとこんな感じで、前だけを見て彷徨い、自分の巣が見つからず、最後にたどり着いたところに自分の居場所を確認する、みたいな経路。「冒険」の聞こえはいいけれど、家族にしてみたらこんにゃくの綱渡りを見守るような心境だ。
 はらはら、どきどき、応援するとしよう。(asukab)
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