Grump Groan Growl 感情は抑制しないほうがいいよという絵本

　扱われている感情は、怒り、不平不満。熱く怒りに満ちた気持ちは胸の内に秘めるよりも、そっと外に出してあげたほうがいい――言葉のリズムに乗ってそんなアドバイスをする絵本が『Grump Groan Growl』です。
　絵手紙風のイラストに色が付けられ、ページ狭しと描かれる大胆なイラストが迫力です。デフォルメによって印象のみを表現し、一見対象物が何なのかわかりにくい場面もあるのですが、「心模様」は伝わります。
　ただ感情の発散は、やりようによるでしょう。ささいなことで気持ちを爆発させ、その結果が犯罪につながる現状の多い米国で、上手に気持ちを発散できるのは、小さな頃からまわりの愛を受け健やかな心を育てた人に限られるのでは。複雑に思った次第です。(asukab)
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Grump Groan Growl