出版不況と言うけれど……

 米国の場合、売上は減ってはいないみたい。パブリッシャー・ウィークリー誌で「○○四半期は売上増」とかの見出しをよく目にするし、深刻な雰囲気はあまり感じられない。あくまでも個人的な感触だけれども。
 日本の場合、出版は商売という印象が強いけれど、こちらの場合は人間形成の糧という印象。読書から生きるための教養を蓄えなければいけないので、土台が本。よって、深刻な出版不況には至らないのではと思う。
 子どもの本の場合も然り。特に絵本や児童書は、大人の本以上に携わる人の「心」が反映される。本の言葉は人の心を養うもの。この事実が見えなくなっているのが日本の場合? 出版人がどんな生活を送っているかに、すべてが投影されているんじゃないかな。