Madam President

 確か『Madam President』だったかなあ。ヒラリー・クリントンが敗北宣言をしたので、女性大統領誕生を期待させるかのような絵本に出版価値があるのかどうか――作品を巡って、論議を呼んでいたような。商業主義に走り、何とも米国的。女性リーダーは世界には何人も存在しているし、それくらいのことで……と思ってしまったのだけれど。でもそこには、「米国の」と強調される女性大統領の意味合いが含まれているからこそ、なのか。
 絵本は大統領職務の大変さ、幅広さを、女の子の日常と重ねて描いている。「これほど困難で責任重大な職業に就きたいと思う人もいるのね……」と、クリントン氏がまだオバマ氏と激戦を交えている頃、知人と話したことがあった。自分の場合、リーダーはせいぜい大学までで以降、自然と遠ざかっている。でも情熱を傾けている分野なら、リーダーもいいなと思ったり。(asukab)
amazon:Lane Smith

Madam President

Madam President