Mail Harry to the Moon!

　『Mail Harry to the Moon』は、「弟なんか、いらない！」という心の叫びが120％伝わってくる絵本。赤ちゃんの弟ハリーを受け入れるまでの過程が、タイトルにある「月にゆうびんでおくってよ！」に始まって「ゴミばこにすてちゃって！」「トイレにながしちゃって！」など、お兄ちゃんの強烈な本音とともに描かれる。この気持ち、本当なんだろうなあ。（自分の場合も弟が生まれたとき、かなり嫉妬したらしいけれど、今ではそんな記憶、どこにも残っていないから不思議。）
　そうこうするうちハリーにかき回される生活にも慣れ、逆に赤ちゃん不在時が不自然に感じられるようになり……。これって、兄弟関係の原理。ニコニコ顔の赤ちゃんハリーとお兄ちゃんの仏頂面が愉快だった。
　イラストもコミカルで、テーマにぴったり。同じ作者コンビということで、『Maybe a Bear Ate It!』*1と同様に、明るくてユーモラスな乗りがある。(asukab)
amazon:Robie H. Harris
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Mail Harry to the Moon

*1:Maybe A Bear Ate It! 幼児心理を描くほほえましい絵本 - 絵本手帖