テディベアに そだてられた おとこのこ

 『テディベアにそだてられたおとこのこ』はジェニー・ウィリスの絵本ということで読んでみましたが、思わくが外れてしまったかもしれません。娘は原書『Boy Who Thought He Was a Teddy Bear, the: A Fairy Tale』ですでに知っていて、いっしょに読んでくれませんでした、残念。
 ウィリスの絵本はいつも視点が面白いので、個人的に大好きな「3匹のくま」が登場する設定に期待したのですが、今回はなぜか普通の展開という印象。トルストイのお話では、くまさんたちは家族です。でもここでは「テディ」ということで、3匹とも男の子のよう。そこがしっくりいかない一番の原因だったかもしれません。くまのキャラクターがみんないっしょで、味わい深さに欠けていました。暮らしぶりも普通の人間の生活のようで――まあ、テディベアなのだから、子ども部屋に住んでいる環境は正しいのでしょうけれど。
 でも、最後はよかったです。めでたし、めでたし。(asukab)
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テディベアにそだてられたおとこのこ

テディベアにそだてられたおとこのこ