Ten Little Fingers and Ten Little Toes あかちゃんのぬくもりを抱く絵本

 史上最強コンビによる絵本と謳われていた『Ten Little Fingers and Ten Little Toes』。ほんとうにそのとおり。世界中の赤ちゃんを描き、最後に人間の根源を赤ちゃんとお母さんの姿を通して示す。ぬくもりを抱きしめ次世代に伝えていくことが生きる目的と言わんばかりに。単純で美しいこの本質の中で生きるからこそ、人は日々が楽しくてしかたがない。子どもの笑顔にあどけなさを確かめる瞬間こそ、親のよろこび――。
 ただ1か所、あれっ?と思ったのは、氷の国で生まれた赤ちゃんがペンギンといっしょによちよち歩きをしているページ。赤ちゃんはアジア系なのでアラスカ先住民族と思われるが、北極圏にペンギンは生息していないのでは。確かに、この「よちよち」は絵になるほどかわいいけれど。(asukab)

Ten Little Fingers and Ten Little Toes

Ten Little Fingers and Ten Little Toes