ひみつのかいだん
昨日*1に続き、絵本シリーズ「のばらの村のものがたり」(全8巻)から、その5となる『ひみつのかいだん (のばらの村のものがたり (5))』をご紹介。
本書では、冬至まつりの準備に忙しいだんしゃく家の樫の木館を舞台に、屋根裏部屋で見つけた秘密の階段を探検する末娘プリムローズと親友ウィルフレッドの活躍が描かれます。当日の余興で詩の暗唱をすることになっている2匹は、練習に余念がありません。衣装も必要なので家の中で探していると偶然、秘密の階段にお目にかかったのでした……。
背景は冬至ですが、クリスマス直前と言うことで、気分はクリスマスに重なります。そこに「秘密の階段」ですから、ドキドキ、ワクワクする気持ちは、さらに高まるのでした。
階段とつながるお屋敷の全横断図を描いたページは、まさに夢物語。豪華な英国風のお屋敷は、目にするだけですてきな贈り物になりそうなほど、ため息ものでした。
さて、プリムローズとウィルフレッドの詩の暗唱はどうなることでしょう。
「冬至」
昼は短く 夜は寒く
寒さはきびしく この年もおわりにちかい
日ざしはよわく 風ははげしく
雪はふかく 空は暗い
そのときこそ ひげをみがき 家をきれいにかたづけ
いちばん美しく はなやかな服を着るとき……
喜びを心待ちにするアドベント期にぴったりの絵本です。(asukab)
amazon:Jill Barklem
- 作者: ジルバークレム,Jill Barklem,岸田衿子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/07
- メディア: 単行本
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- 書影は復刊版の表紙と少々異なります
……と絵本の感想を記し終え、中東和平について黙考。ガザ地区で現在起きていることは、永遠に終結しないのだろうと悲観しながら。悲しいかな、人間である限り終わらない。