Sandy's Circus: A Story about Alexander Calder 彫刻家・現代芸術家アレクサンダー・カルダーの世界

 切れたバイオリンの弦で娘がウサギ、ウシ、ネコを作ってくれた。わたしも好きなのだ、ワイアー・アート。自由自在に形を変えられ、同時に小さな空間作りが楽しめる。「サンディもこうやって作ったんだよね」とやけに親しみを込めて言うので尋ねてみると、絵本『Sandy's Circus: A Story About Alexander Calder』を読んだとのことだった。
 へえ、クリコフがノンフィクションものに絵を描くとは興味津々。対象が造形アーティスト、サンディ・カドラーなので、アート魂が揺さぶられたのかもしれない。
 カドラーの、子どもの遊び場のような環境から生まれた針金造形サーカスは、幼少期の体験がそのまま生きている。父親が彫刻家、母親が画家ときて、小さな頃から創造活動は生活の一部だったという。おもちゃ箱をひっくりかえしたかのような発想で、愉快な光景があちこちから飛び出してきたのだろう。
 巧みにバランスを計算したモビールの生みの親ということで、カドラーの存在が身近に感じられた。
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Sandy's Circus: A Story About Alexander Calder

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