せかいが うたってる――せいしょ しへんから

 詩篇といえば、何だか最初から最後までイースターのイメージが強い。光輝く自然を歌い、慈しみ深い神をたたえるのは、いつも朗らかな春の印象だった。なので、イースターが来たら必ず『せかいが うたってる―せいしょ しへんから』について書こうと思っていた。やさしい色彩と豊かな自然をたたえる調べが、心地よく調和して美しい。そう、詩篇は唱えて歌うのだから、絵本といえども絵も歌っていなくてはいけない。
 ほどよく溶け込んだ中間色がやわらかく、それはそれは、見ているだけで心が安らいでくる。そこに、やさしい言葉。おおらかな自然が恋しくなったら、ゆったりと開きたい詩篇の絵本。もっともっと詩篇を知りたくなってくる。
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せかいが うたってる―せいしょ しへんから

せかいが うたってる―せいしょ しへんから