突如、翻訳

 1月から翻訳の勉強を始めた。きっかけは、いろいろある。"Auggie Wren's Christmas Story"を読んだこと、(更新もあり得るけれど)2年後にとりあえず仕事の契約が切れること、今秋娘が中学生になる時点で小学校での仕事にけじめをつけたい……などなど。
 渡米時と娘誕生時に、生活環境から必然的に翻訳学習もどきに触れた時期があった。でも、結局は自分から遠のいた。常に違和感があったというか。「せねばならぬ」に縛られた自分ではない自分が振舞っていたし、自然体でないのでどう考えても居心地が悪かった。
 ところが、今はどうだろう。けっこう楽しみながら19世紀の英文学に対峙している。読書家ではないけれどことば好きの自分が、あれやこれやと言葉の発掘に奮闘している。ことば、コトバ、やはり自分には言葉だった。
 冒頭のオーギー・レンのクリスマス・ストーリーに感謝したい。クリスマスの書店でまるで運命のように出会ったこと、涙ぽろぽろ感動したこと、子どもが読んで喜んだこと、翻訳がすぐ手元にあったこと、柴田・村上訳だったこと……振り返れば、これほどすてきなクリスマスの贈り物はない。
 だから、そんな贈り物をわたしも贈りたい。言葉を通して社会に貢献したい。まっすぐな気持ちが芽生えてきて、自分でも驚いているほどだ。
 2010年は、わたしの翻訳元年。まったくの素人から玄人へ、飛躍できたらいい。
http://hatenatunnel.appspot.com/asukab/20100103