Big Wolf and Little Wolf---The Little Leaf that Wouldn't Fall 

 質感のある鮮やかな色合いで、おまけに四季が描かれている。きれいなイラストに引かれて手にした絵本だったが、フランスではすでに人気シリーズで、どうやら本作は2冊目らしい。こちら"Big Wolf and Little Wolf, The Little Leaf That Wouldn't Fall"のテーマもシリーズデビュー作と同様に友情である。大木に揺れる葉っぱが気になってしかたがない小さなオオカミくん。大きなオオカミは彼のために危険を冒して木に登り始めた。四季を通して夢中になっていた葉っぱだったけれど、そのうち小さなオオカミはそれどころではない気持ちになってくる……。
 つんと鼻のとんがったオオカミくんたちの容貌が、非常にチャーミング。同時にオオカミという負のキャラクター性とは正反対の心優しい存在が、きっちり読者の気持ちをつかんでいる。カワイイお話だよ、これは。
 そして何より、わたしはやはりイラストに魅せられていた。四季を描く色彩の豊かさがすばらしい。木の存在をたっぷりと示す構図も生きている。
amazon:Nadine Brun-Cosme
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Big Wolf and Little Wolf, The Little Leaf That Wouldn't Fall

Big Wolf and Little Wolf, The Little Leaf That Wouldn't Fall