The Trucker 母親のまなざし
"The Trucker"を読みぜったいに、母親がわが子の昔を振り返って描いた絵本だろうなあと思った。
男の子の車好きは、いったいどこに備わっているのだろう。うちの息子も、大好きだった。黒くて、強そうな、まるいタイヤが、ぐるんと動き始める、「移動」の魅力だろうか。散歩に出かければ、外は大好きな車だらけ。ゴミ収集車やブルドーザーなど働く車に出会ったときは、ラッキー! 時間のたつのも忘れて、いっしょに見入ったものだ。
絵本には、車の大好きな男の子レオが描かれ、中ほどから家にやってきたオレンジのトラ猫ロラとの様子も加えられる。男の子の日々とは、こういうものだったなあ……。母親がしみじみとわが子の過ぎ去りし日々を振り返る絵本。これから出会う絵本の時間は、このセンチメンタルな気持ちを重ねる旅でもあるのだと教えてもらった。
ところで、作者はドロレス・シリーズの人だった。女の子の日常を知り尽くすだけではなかったのだ。
→おちゃめな姉妹のバレンタイン・ストーリー - 絵本手帖
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