アドベント絵本 第22、23、24日目 『そりぬすみ大さくせん』の読み語り

クリスマス絵本24冊を布で包むアドベントの過ごし方 - 絵本手帖
 さいごの3日分はばたばたしていて、クリスマスの朝に開いた。『そりぬすみ大さくせん (児童図書館・絵本の部屋)』『くろうまブランキー』と『こねこのクリスマス (Forest books)』の3冊。家族みんなでプレゼントの包みを開けた後、1冊を選んで『そりぬすみ大さくせん (児童図書館・絵本の部屋)』を読んだ。これは息子の大好きだった絵本。今ふたたび、みんなに大受けだった。
 どろぼうたちの計画は、サンタクロースを誘拐しようというもの。彼らは大きなロケットに乗り込み計画どおりサンタクロースを捕まえたけれど、何しろそれはクリスマス・イブの夜のこと。ことのすべてを目撃していた世界中の子どもたちが、口々に怒りをあらわにした。怒った子どもたちは怒鳴りながら、どろぼうのロケットを目指して走り出す。砂漠でも、ジャングルでも、中国の大平原でも、北極でも、逃げても逃げても子どもたちが走ってくるので、ロケットは世界中のどこにも着陸できなかった。途方にくれたどろぼうたちは……。
 どろぼうがサンタクロースにピストルを向ける場面があったり、どろぼうの顔つきや話し方がほんの少し子ども向けでなかったりするのだけれど……つまり、米国で言われている「教育的」な絵本としてそぐわないのかもしれないのだけれど、お話はむちゃくちゃおもしろい。
 1969年初版で、原書はすでに絶版。でも日本語では楽しめる、隠れたクリスマス名作絵本。
 英語版の書影はこちら。
http://www.amazon.com/Great-Sleigh-Robbery-Michael-Foreman/dp/0394806263
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