ユース・ミュージック・フェスティバル

 カソリック教区主教座聖堂である聖ジェームス・カテドラルで本日、教会ユース・クワイアを集めたフェスティバルがあった。以前、うちの大聖堂でも教区内の子どもクワイアを集めた行事を催していたけれど、国教会の教会のみ。今回は超教派の催しということで興味があった。
 が、知り合い同士であるクワイア指導者が集まって計画されたもののようで、予想に反して規模は小さかった。聖ジェームスからユース女性クワイアと小学生クワイア、うちの国教会聖マルコからは中高生クワイアと子どもクワイア、聖ステパノ子どもクワイア、ルーテル派の十字架キリスト教会は小学生クワイアが隣りの市から参加。あと近隣の公立小学校の打楽器クラブも参加した。
 聖ジェームスのクワイア2つは、当地のカトリック勢力を示すかのように人数が多くて圧巻。学校の数を見るだけでも、そりゃそうだ。娘はこの冬、某カトリック高校が募った中学生のクワイアグループに参加していたので、聖ジェームスに誰か知っている友だちがいるかな……と期待したけれど「誰もいなかった」。
 コンサートでは、とくに高校生の女声合唱がよかった。みんな気持ちが入っている。うちは透明感のある発声がすばらしかった。でも国教会はやはり人数が少ないので、それがそのまま出ていた。
 最後の全体で歌ったラターの'For the Beauty of the Earth'は感動もの。もう涙ポロポロどころか、ボロボロボロ……だった。ヘンリー8世がカトリックから離れ自ら国教会の首長となった1534年以来、カトリックと国教会の教義内容はほとんど変わらない。ただ、音楽を聴いていると、うちはうちの伝統を築き培っていると多々感じる。王立教会音楽学校のゆえか。このラターの合唱曲など、その最たるものだ。伝統的な宗教曲も美しいし、こういうモダンなメロディもとても魅力がある。本家の英国では、たとえばこのような感じで歌われている。(ロンドン聖ポール大聖堂)

 子どもたちが首にさげているメダルは、王立教会音楽学校の指導に基づき、リボンの色により教会暦や音楽理論を学ぶレベルが示される。この指導には心から感謝している。