キャロリンとジョン へんてこ森へいく

 『それは ひ・み・つ (世界の絵本(新))』で、「秘密」というひそかな楽しみの存在を知った娘は以来、自分も「秘密」を持ちたいと事あるごとに秘密探しをしている。この夏キャンプに行ったとき、子ども時代の秘密について尋ねられたので、家の三面鏡の前に座り、こっそり引き出しを開け、お化粧をしたり、母や祖母の首飾りや指輪をつけて着飾ったことを話した。「うわあ〜、それ、すごくいい秘密!」。娘はわたしの話に興奮して、自分も秘密が欲しい……と、秘密の語義を理解していないかのごとく、ますます秘密探しに夢中になった。はて、彼女は秘密を見つけられたのだろうか。 
 『キャロリンとジョン―へんてこ森へいく (BOOKS POOKA)』を読み、そこにすてきな秘密があったので、娘と顔を見合わせた。その箇所は、ここ。「だけどキャロリンとジョンはもうたいくつではありません。だってふたりだけのひみつができたからね」――。こういう秘密って、いいなあ。この秘密はいつまでもキャロリンとジョンの心に宿り、愉快なひとときを繰り返し贈り出してくれるのだから。
 絵本から刺激を受けた娘は、「しおんちゃんの秘密は、何かなあ」とまたワクワクしはじめた。(asukab)
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キャロリンとジョン―へんてこ森へいく (BOOKS POOKA)

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