2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

チャーリー・クックのお気に入り絵本

プレゼントでいただいた絵本『Charlie Cook's Favourite Book』を息子と読む。ドナルドソン&シェフラー制作の絵本といえば、韻を踏んだユーモラスなお話絵本という切り口が定番だ。ご多分に洩れず、本作品も然り。『The Gruffalo (Picture Books)』(邦訳『…

わたしのおともだちジェシカ

本日は、本年度最後のブック・ギビング・デー。高学年用のチャプター・ブックが少々手薄だったが、予定どおり午前中に終了。 クラスとクラスの間にかなり時間があったので、絵本を何冊か読んだ。その中で「あれ」と思った作品がケビン・ヘンクスの『Jessica…

静かなたまごたち

ため息がでるほど繊細で華麗でカラフル――。『An Egg Is Quiet』(邦訳『たまごのはなし―かしこくておしゃれでふしぎな、ちいさないのち』)は、鳥、爬虫類、両生類、昆虫、魚のたまごを美しい水彩画で紹介する、科学とアートがドッキングしたノンフィクショ…

リトル・リーグの季節がやってきた!

仕事が一段落したので久しぶりに息子の試合を見に行く。草の匂いがさわやかなボールパークで、西日に背中をあたためてもらいながらの応援。「ゴー、ドジャーズ!」――。「カキーン!」と響きわたるバットの音が、リトル・リーグらしくてうれしくなってくる。…

1938年受賞作 Animals of the Bible

動物に関連する聖話や詩篇を欽定英訳聖書(The King James Bible)の中からイラストとともに紹介する絵本。旧約19話、新約12話の全31話を聖書から抜粋して掲載する。丁寧で写実的なモノトーンの鉛筆画(のように見える)は、片面1ページであったり、見開き…

コルデコット賞絵本を読む

せっかく米国に在住しているのだから、1938年から始まったコルデコット賞の受賞絵本を「コルデコット賞の絵本手帖」と題して読んでいこうと計画を立てた。 同賞は1938年、米国図書協会(American Library Association=ALA)が19世紀の英国人絵本画家ランドル…

アメリカ独立を支えた5人のお話

『John, Paul, George & Ben (Bccb Blue Ribbon Picture Book Awards (Awards))』は、イギリスからの独立を目指したアメリカ革命に登場する著名人物たちの子ども時代が作者の想像とユーモアを交えて描かれる絵本。書店で手にして「息子が喜びそう」と思い、…

ひとしずくの水

「水」のさまざまな表情を科学的解説といっしょに写真で紹介する絵本が『ひとしずくの水』。水は分子が集まってできているという話から始まり、表面張力、付着力、毛管現象、蒸発、凝結など、身近な不思議にわかりやすく答える章が続く。昔、理科の時間に習…

GOOD DOG!

とってもキュートな犬の絵本に出会ってしまった。『Good Dog』は16匹の犬たちのかわいいつぶやきを詩にした絵本。息子と読み返し、そのたびに「かわいい〜」を連発している。終いには主人も加わって、「かわいい〜」。息子のお気に入りはチワワだけど、この…

ケロちゃんのおはなし

子どもといっしょに時間を過ごしていると、こういう毎日がずっと続けばいいなとしみじみする。同じ日々が永遠に続くことなどありえないのだけど。万物流転は自然の成り行きである。子どもの成長とわたしの老いが当然の変化とわかっていても、穏便な生活から…

ねむり王子ボビー

『Sleeping Bobby』はおとぎ話「ねむり姫(眠れる森の美女)」の主人公を、お姫さまから王子さまにして語るパロディ絵本。18歳の誕生日に糸車の針にさわり100年の眠りに落ちると予言されるのは、「ボブ」と名づけられた王子さま。この王子の現代的な名前は結…

いろいろな色のドレス

『The Bora-Bora Dress』を読んだとき、おすすめになっていたのが『Daffodil』。個性をテーマに3人の女の子を描く、かわいらしいお話だった。 3つ子のひとりダッフォディル(水仙ちゃんと呼んでいいかな)には2人の妹がいる。ヴァイオレット(すみれちゃ…

蝶々といっしょに舞う紙人形のおひめさま

春だから読みたいなという絵本がクレヴェンの『The Paper Princess Finds Her Way』。『Paper Princess』(邦訳『わたしのおひめさま』)、『The Paper Princess Flies Again: With Her Dog!』から成る、紙人形のおひめさま3部作の真ん中の1冊である。まだ…

ふわふわしっぽと小さな金のくつ

イースターに読んだ絵本は『ふわふわしっぽと小さな金のくつ』(原書『The Country Bunny and the Little Gold Shoes (Sandpiper Books)』)。1939年初版とあり、米国のイースター定番絵本。イースター・バニーの存在は、この絵本から広まったのかなとも思う…

リリーの大切な日

『Lilly's Big Day』を息子と読んだ。フラップに「スリンガー先生が結婚!」と書いてあったので、最初に『おしゃまなリリーとおしゃれなバッグ』(原書『Lilly's Purple Plastic Purse』)*1を読んでスリンガー先生のことを確認してから開く。 リリーの担任…

ロンパーちゃんがエミリーちゃんに

こちらの子育て雑誌に『ロンパーちゃんとふうせん』の英訳『Emily's Balloon』が紹介されていた。紅色が印象的だった日本語の表紙と違い、白地にベイビー・ブルーと風船の黄色がやさしい英語版。どちらのイメージも好き。(asukab) amazon:酒井駒子 「いわさ…

手のなかのすずめ

ドイツの絵本『手のなかのすずめ』を息子と読む。よく耳にしていたタイトルなのでワクワク。影のある表紙のイラストにも興味をそそられた。 小さな男の子ティムがお母さんといっしょに買い物に出かけるお話は、いたって平明である。でも、読者を引き付ける絵…

おじいちゃん、おばあちゃんといっしょに

『Tangerines and Tea, My Grandparents and Me: An Alphabet Book』は、冬に読み記録をし忘れていた絵本。おじいちゃん、おばあちゃんと過ごす楽しいひとときが、ABCの頭韻で軽やかに詩的に歌われる。ユミ・ヘオの明るい中間色のイラストに魅せられて借りて…

ヒギンズさんととけい

娘と読みたいなあと思う絵本ばかりが続く。今日は息子と『ヒギンスさんととけい』(原書『Clocks and More Clocks』)を読む。こういう絵本を読んでから時計の学習を始めたら、気持ちが入るだろうなあというのが、まずひとりで読んでの感想。 ある日、ヒギン…

不思議なボラボラドレス

ドレスなんて着たことのないリンジーが、フィオナおばさんのサマー・パーティに招待される。お母さんといっしょにドレスを探しに出かけたお店で、彼女は運命のドレス、ボラボラドレスに出会った。緑の茂みにプリントされているオウムが、まるで本物のように…

バスラの図書館員 イラクで本当にあった話

ジャネット・ウィンターの絵本『バスラの図書館員―イラクで本当にあった話』*1が邦訳出版された。訳者は詩人の長田弘さん。ちょうど7日に書いたかばのオーウェン&かめのムゼイの絵本『MAMA: a TRUE story, in which a BABY HIPPO loses his MAMA during a …

ケニアの暮らし

ケニアの生活を少年の1日を通して愉快に描く『For You Are a Kenyan Child (Ezra Jack Keats New Writer Award)』(邦訳『ぼくのだいすきなケニアの村』)は、まず表紙のおおらかでカラフルなイラストに魅せられた。ところがこの絵本、イラストだけじゃない…

究極のパーソナル絵本2

「妖精の国の○○ちゃん」(なかえよしを作、上野紀子・山崎ゆきこ絵)は、娘の登場する宝物絵本。ある日、娘が妖精の国を訪れ、動物たちと楽しく1日を過ごすというストーリーである。 ああ、ため息のもれる美しく鮮やかなイラストにうっとり。笑顔の娘がねず…

眠れない夜に

息子と読んだ絵本は『Ned Goes To Bed』。彼には幼すぎる絵本だけれど、イラストが好きそうかなと思って。 犬のネッドくんはなかなか眠れない。それなら月に旅しようということになり、(飛び出す仕掛けの)ロケットに乗り出発! 各見開きに韻を踏む2行が並…

究極のパーソナル絵本1

「トムとジェリー」の大好きな息子が、気に入らないはずがない! 出会った際、そう直感した絵本が、「ねずみくんシリーズ」のパーソナル絵本「ねずみくんと○○くん(ちゃん)」(なかえよしを作、上野紀子絵)。もっとも大切な宝物絵本である。なにしろ大好き…

アートくんがアートをご紹介

art

かわいくてシンプル。一目でアマゾンカート行きとなった『Art』は、娘へのプレゼントにしようかなと思案している絵本。主人公の男の子アートくんが色鉛筆や水彩絵の具を使い創造のベーシックを見せる、身近な芸術称賛の絵本である。 色は赤、青、黄の三原色…

パイがふたつあったおはなし

『パイがふたつあったおはなし (ピーターラビットの絵本 19)』は、猫のリビーが犬のダッチェスをお茶に招くお話。2匹による上流階級ご婦人風の会話がおもしろい。息子といっしょに読み、わたしが笑い続けていた。なにしろリビーとダッチェスときたら、慇懃…

あかいかさ

ずっと読みたいなと思っていた絵本『あかいかさ (海外秀作絵本)』を読んだ。(娘がいないので、ひとりで。さみしいなあ〜。) 憧れていた絵本は、縦17センチ×横13センチの手のひらサイズ。赤い傘というタイトルだけど、表紙の色はサーモンオレンジで、本文中…

かばのオーウェンとかめのムゼイ

仕事が一段落。ほっと一息ついたところで息子と写真絵本『Owen & Mzee : the True Story of a Remarkable Friendship (Owen and Mzee)』を読んだ。2004年12月26日に起きた津波で母親と離れ離れになった赤ちゃんかばはオーウェンと名づけられる。保護先のケニ…

Star Climbing 星座に旅しておやすみなさい

幼稚園で宇宙の学習をして以来、よく星座の話をしてくれた娘。本日は、日本で母といっしょに入学式に出席しているはず。星座好きの娘にぴったりかなと、思わず手にとってしまった絵本が『Star Climbing』だった。この画家夫婦が好きなので、名前に惹かれてた…