2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

パンプキン・ムーンシャイン

『パンプキン・ムーンシャイン (ターシャ・テューダークラシックコレクション)』に描かれるのは、小さな女の子シルヴィー・アンのハロウィーン。丘の畑で大きなかぼちゃを見つけ、家に持ち帰るまでの物語が描かれます。 まるまると太ったかぼちゃを見つけた…

あおいとり

ハロウィン・コスチュームのイメージは、あおいとり。『青い鳥 (世界の名作 (1))』*1で抱く「青」が見つからず、結局ターコイズ・ブルー(エメラルド・グリーン)のような青のベロアでことりドレスを縫った。4色のオーガンジーを羽として付け、でき上がりは…

One Boy 窓からのぞく向こうの世界

シーガーの最新しかけ絵本『One Boy』を堪能。穴あきの向こうに見える対象物がページをめくると詩の一節となり、異なる印象で登場する。たとえば、タイトルの"ONE BOY"が次ページでは"ALL ALONE"と続く。"TWO SEALS"は、次ページに"AT THE SEA"。前ページの…

アンジェリーナはバレリーナのミニシリーズ

アンジェリーナ・シリーズは、子どもたちが夢中になった絵本シリーズのひとつです。ぐうぜんにも特にお気に入りだった3冊が小さなセット(邦訳)になったことを知り、宝石の小箱を手にした気持ちになりました。 やはり子どもに人気のあるお話は、この3冊だっ…

The Pet Dragon: A Story about Adventure, Friendship, and Chinese Characters 漢字を紹介するゆかいな冒険絵本

ドラゴン、老婆、万里の長城――主人公の女の子リンがまるでムーラン*1のような衣装を身に着けているかと思いきや、時代設定は実は現代。中国を訪れ「漢字」に魅せられた作者が、近代化の波が押し寄せる北京を舞台に「漢字」の紹介と冒険をドッキングさせたユ…

たった いっぽんの まつのきに 

小さな子どもたちに自然の豊かさを伝える絵本『たったいっぽんのまつのきに (NatURe MaPS)』(原書『Just One Quiet Pine Tree』)には、すてきな秘密がたくさんつまっていました。 のはらに ぽつんと まつの きが いっぽん。 たった いっぽんの まつの きに…

2008年のハロウィン絵本

ハロウィン前最後の週末ということで、コスチューム用の布を買いにいきました。娘といっしょに選んだのは、ターコイズブルーのベロア。これで――人魚姫ではなく――青い鳥を作ろうと思っていますが、どうなることやら。昨年のように*1ぴたりとくるイメージを持…

The Way We Work: Getting to Know the Amazing Human Body からだのしくみ絵本

『The Way We Work』は、しくみシリーズの最新作。硬質なイラストが多い科学絵本にあって、色鉛筆による手書き風の解説図が目を引いた。人間の体を人間が紹介するぬくもりが感じられる。 シリーズの他作品と同様に厚さ3センチ近くの大作で、これだけのボリュ…

Our White House: Looking in, Looking out 著名作家・画家108人がホワイトハウスにまつわるエピソードを紹介する絵本

『Our White House: Looking In, Looking Out』は、歴代大統領のエピソードに始まり、ホワイトハウスにまつわる歴史、逸話が満載の一冊。厚さ約2センチほどで、絵本というより社会科学習にもってこいのお話参考書といえそうな体裁だ。特筆すべきは、著名作家…

Little Mouse's Big Book of Fears こわがりネズミさんの絵本

絵本をアートメディアとしてとらえ、創作、表現するエミリー・グラヴェット。『Little Mouse's Big Book of Fears (Kate Greenaway Medal)』を手にしてあらためて強く感じた。 主人公は、こわがりネズミさん。蜘蛛、虫、お化け、ナイフ、お風呂、水、大きな…

When a Monster is Born ゆかいなモンスターのぐるぐる話

ひさびさに「わはは」と笑える絵本を読みました。 ハロウィンの近いこともあり娘と選んだ絵本は、モンスターが主人公の『When a Monster Is Born』。ブラジルに伝わる赤ちゃん誕生の詩"When a Baby is Born"をもとに書いたというお話で、10月31日とはまった…

Hank Finds Inspiration インスピレーションは どこにある

スタンレー&へびのハンク・シリーズ*1は、何冊目になるのだろう。『Hank Finds Inspiration』では、「インスピレーション」を求めて、街をさまようハンクの姿が描かれる。 行く先々でインスピレーションの在る場所を尋ねるハンク。「インスピレーションは、…

Louise, The Adventures of a Chicken ディカミロさんの絵本

先週の土曜日、ケイト・ディカミロさんによるお話会が中央図書館で開かれました。行こうと予定していたのですが、娘がサッカーの試合から帰ってきたばかりでちょっと疲れ気味。あまり乗り気でなかったので、すばらしい機会に恵まれていたにもかかわらず足を…

The Hinky Pink

『The Hinky-Pink』は、わがままなお姫さまのドレスを短期間で縫い上げるお針子アナベルのお話。これは、どこかで読んだことがあるような童話。ストーリーテリングでは、人気の演目らしい。 眠ろうとすると意地悪な妖精が邪魔をして、アナベルはまったく眠れ…

さいこうの いちにち

新学期が始まり、自分でも驚くほど充実の日々が続いている。去年の2クラスから増え、今年は4クラスでのチューターなのだが、想像以上にストレスがたまらずにいて意外や意外、素直にうれしい。やはり過去2年間は、担当したクラスの質によったのだ。この非常に…

Ten Little Fingers and Ten Little Toes あかちゃんのぬくもりを抱く絵本

史上最強コンビによる絵本と謳われていた『Ten Little Fingers and Ten Little Toes』。ほんとうにそのとおり。世界中の赤ちゃんを描き、最後に人間の根源を赤ちゃんとお母さんの姿を通して示す。ぬくもりを抱きしめ次世代に伝えていくことが生きる目的と言…

God's Dream かみさまのゆめ

god

「晩祷でソロを歌う!」と娘が浮かれていた。トライアウトで一番大きな声で歌ったのが評価されたらしい。初めての体験なので、それはもう宙にも舞うような喜びようで、聖歌隊の練習が終わってからも、家で何度も自分のパートを歌っていた。「Lead me Lord………

baby mammoth No.8 絵本ブロガーがリレーで選ぶ 秋冬のブックガイド

今秋発売の『baby mammoth ファミリー、ライフ&ベイビー (8)ベイビーマンモス 8 (毎日ムック)』で、「一番寒い月に読む絵本」としておすすめ絵本7冊を紹介させていただきました。5人の絵本ブロガーが10月から2月まで各月にお似合いの絵本を紹介する絵本特集―…

Paddington Bear パディントン、おたんじょうびおめでとう!

本日のグーグル・ロゴは、パディントン・ベアです。50歳のお誕生日、おめでとう! 娘がハロウィンにはパディントンになろうか……と話していました。 Happy 50th Birthday Paddington Bear!

Sourpuss and Sweetie Pie こまったちゃんとにこにこちゃん

『Sourpuss and Sweetie Pie』は、『The Hello, Goodbye Window (Boston Globe-Horn Book Honors (Awards))』*1(邦訳『こんにちは さようならのまど』)に続く2冊目。 おばあちゃん、おじいちゃん宅にやってきたこの女の子は、1冊目と同じ女の子なのだろう…

Stick Man ボウのぼうけん

はやばやとクリスマスの絵本を。そうと知って『Stick Man』を読んだわけではないけれど。 晴れ晴れとした春のある日、ジョギングに出たボウさんは犬にさらわれ、妻、子どもと離れ離れになってしまう。その後は――棒であるため――あちらこちらで拾われる数奇な…

The Odd Egg かわった たまご 

「たまご」は、魅力的*1。その自然形と発見にいつも魅せられていたわけだけれど、『The Odd Egg』では、たくさんの鳥たちといっしょにコロコロ転がり出しそうな嬉しい気持ちを共有させてもらった。小さなたまごから、大きなたまごまで。主人公はまさに、たま…

Spells おまじない

実力派の画家に遊び心が加味されると、とてつもない作品ができ上がる。エミリー・グラヴェットの最新作『Spells』を手にした瞬間、絵本からこちらに魔法をかけられる気がした。 彼女の作品*1,*2,*3では、いつも魅力たっぷりの動物が主人公に抜擢されるのだが…

Me Hungry! "I'm hungry!"と言わなくていいのかな

職場で先生たちの話に耳を傾けると、正しく豊かな英語で表現された絵本をみな好んでいる。移民児童の多い小学校という理由もあるだろうが、子どもを育てる親としても特に「正しい表現」を望む心情は、至極当たり前のことに思われる。 なので『Me Hungry!』に…

Boogie Knights おしろでダンス

『Boogie Knights (Richard Jackson Books (Atheneum Hardcover))』は、ハロウィン向けの一冊。王子さまが眠れない理由は、おばけたちのダンスパーティ。お城を守るはずの騎士たちは居眠りしていて、気づいていないよ。さあ、どうする? 表紙にそそられたの…

Traction Man Meets TurboDog トラクションマンの2冊目!

待ち焦がれていたトラクションマン(かっちょマン)の2作目*1『Traction Man Meets Turbo Dog』。再び、子どもとおもちゃの世界が生き生きと描かれ、魅了されました。というか、一読した時点では、新キャラクター、ターボ・ドッグの存在理由がいまひとつ理解…

South 南をめざした 1ぴき 1わ

聖フランシス日にふさわしい1冊は、『South』。ネコくん*1とことりちゃんの交流がハートにしみる、秋にぴったりの文字なし絵本です。 秋も深まった頃、はだか木の下に、仲間とはぐれてしまったことりちゃんが1羽。誰もいないのでエーン、エーン。泣きはじめ…

M is for Mischief こまったちゃん大集合のABC

『M Is for Mischief: An A to Z of Naughty Children』は、なかなか傑作でした。個性的な性格の子どもたちが、アルファベット順に紹介されています。どのくらい「個性的」なのかと言えば、「本書には不愉快にさせられる子どもも登場します。そのあたりを承…

きりの もりの もりの おく

シルエットの映えるモノトーンの表紙に、色とりどりの文字が浮かんでいます。『きりのもりのもりのおく』――霧に覆われた幻想的な森から、いったい何が現れるのでしょう。 きりの もりの もりの おく、 そこに いるのは いったい だれ? 半透明のオパーク紙に…

Turtle's Penguin Day カメくん ペンギンにへんしん

『Turtle's Penguin Day』は、娘が年下のお友だちへの誕生プレゼントに……と計画していた絵本でした。 本でペンギンの生態を知ったカメくんは、自分もペンギンになってみようと大きなコートをはおり、変身します。学校でもカメくんのペンギンぶりは大評判。ク…