Traction Man Meets TurboDog トラクションマンの2冊目!

 待ち焦がれていたトラクションマン(かっちょマン)の2作目*1Traction Man Meets Turbo Dog』。再び、子どもとおもちゃの世界が生き生きと描かれ、魅了されました。というか、一読した時点では、新キャラクター、ターボ・ドッグの存在理由がいまひとつ理解できずにいたのですが、あとで見返しを見たら「クーポンを32枚集めて手に入れるおもちゃ」ということがわかり、さらなる子ども心の表出に愛しさを覚えたというわけです。
 本シリーズの魅力は、キャラクターと背景描写の巧みさにあります。同時に生活風景から子どもの息づかい、視線も感じられ、子ども心を得た人なら誰もが全身全霊めりこんでしまいそうな、チャーミングな「個性」に昇華しているのですね。
 今回は、コンポストのあるお庭の風景がとても新鮮でした。ゴミ入れの中の活写など、子どもが大喜び――ああ、匂いが漂ってきそうです。生活用品をどうストーリーに活かすのか、作者のセンスがここでも光ります。英国の絵本。(asukab)
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Traction Man Meets Turbo Dog

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