ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』

 5月6日(金)、子どもが通う小学校のミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック [DVD]』昼の部と夜の部の公演が無事終了した。クロス・カリキュラムとして学校が取り組んだ一大行事は大成功だったと思う。当日のプログラムを眺めながら、つくづく感心してしまう。舞台美術から演技、劇中人形劇はもちろんのこと、音楽(歌&オーケストラ・バンド)、台本、宣伝、お礼のお花など、すべて子どもたちの手作りというところが何にも代えがたい学びになったはず。ピアノ伴奏を担当したわたしにしても、貴重な体験になった。

 昼の部(ドレス・リハーサル)では緊張の上、楽譜が風に飛ばされたり、突然の直射日光にピアノの鍵盤が一瞬まっ白に見えたり……と思わぬアクシデントがあり、自分自身あまり満足のいく演奏ではなかったかな。というわけで、夜は保護者たちが聴衆になることもあり、予期せぬことも予期できるような余裕を持って臨み、全7曲何とか演奏を終了。拍手喝采。お花はうれしかったなあ。大人は生花のブーケをいただいたのだが、花束っていついただいても嬉しいもの。パペット作りでのコメントではわたしを「アーティスト」と紹介してくれ、これも光栄だった。 

 今回の公演は、プロのオペラ歌手Y氏の指導がなかったらとても実現できなかった壮大なプロジェクト。彼は、明日の夜(7日)がホフマンのオペラのこけら落としだそうで、ビッグナイトが続きますねと話したら、「こっち(サウンド・オブ・ミュージック)のほうが自分にとっては大仕事!」と笑いながらおっしゃっていた。

 子どもたちひとりひとり、みな誇りを持って演技に取りくんでいたし楽しんでいた。すべて終わった後の、この満足感、一体感がすごくいい。音楽っていいなあ、演劇っていいなあ……と思わず酔いしれてしまう。このやりがいは何かやみつきになる予感がする。

 3月から取り組んで、わたし自身、パペット準備、ピアノの練習、リハーサルで忙しくなり、抱えていた仕事へのプレッシャーを感じたこともあったけれど、学校で子どもたちと過ごしたこの経験は、すでにかけがえのない宝物になっている。アート、音楽、言語表現と多くの活動を要するミュージカルの魅力は彼らの心と体に深く染み入り、永遠に記憶の中に留まることだろう。

 息子はサクソフォン演奏、娘は人形劇で参加し、とても楽しかったようだ。偶然にも息子のお気に入りは、娘が出ていた人形劇で歌う「The Lonely Goatherd」。「ヨーデルの後の『ッボ・ボ・ボン・ボン!』のところを吹くのが楽しい」と帰り道で話してくれた。ご近所のおばあちゃん2人が来てくれたことも、我が家にとってはうれしいニュース。主人が「こんなに人が詰め掛けたことは、今までなかったよ」と言っていた。(asukab)


サウンド・オブ・ミュージック [DVD]

サウンド・オブ・ミュージック [DVD]