Eats, Shoots & Leaves: Why, Commas Really Do Make a Difference! 英語の「コンマ」を教える愉快な絵本

 九月からの新学期、娘は主人のクラスで二年生を迎えることになっている。なので書店ではついついクラス用に使えるものはないかと目を皿にしてしまう。書評で評判になっていた『Eats, Shoots & Leaves: Why, Commas Really Do Make a Difference!』は、ずっと目をつけていた。実際ページをめくってみて、非常に楽しくて大満足。
 たかがコンマ、されどコンマ。この小さな「,」を落とすだけで、英文の意味がまったく違ってしまう。たとえば表題のパンダを例にとると、「The panda eats, shoots and leaves.」と「The panda eats shoots and leaves.」となり、コンマのあるなしで「shoots」と「leaves」が動詞になるか名詞になるかの違いが発生する。
 日本語で言えば、「ことばのきまり」的な解説になるのだが、それを一冊の絵本にしてしまうところがなかなか楽しい発想じゃないか。ささっと教科書的挿し絵で済ますこともできるところに、これだけさまざまな例文を用いるのだから、見ている子どもの印象度は何倍にも跳ね上がるだろう。解釈の違いをわかりやすく説明してもらえ、おまけに笑えるのなら、それこそ一石二鳥。見開きの右と左のイラストを比べることで、しっかり英文法が学べている。正しい英作文のために句読点法はしっかり理解していなければいけないので、「これは(クラスで)いける!」と小躍りしそうになった。イラストが軽やかで、思わず顔がほころんでしまう。(asukab)
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  • 大人版が先に出版された

Eats, Shoots & Leaves: Why, Commas Really Do Make a Difference!

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