ちいさな ものの やすらぐ ところ

 リック・スティーヴスのヨーロッパ・クリスマスの旅(英国、ノルウェー、フランス、ドイツ、オーストリア、イタリア、バチカン、スイス)を見て、どっぷりクリスマス気分に浸る。昨年十二月に収録したという番組には前法王によるクリスマスミサの光景もあり、気持ちが高揚した。
 クリスマス=サンタクロースと思い込んでいる娘と『ちいさなもののやすらぐところ (児童図書館・絵本の部屋)』(原書『Room for a Little One: A Christmas Tale』)を読む。彼女の中で「クリスマスはイエスさまのお誕生日」と「クリスマスのサンタクロース」が結びつくまでには、まだ時間を要しそうだ。しっかり日曜学校に通っていないのはわたしの責任でもあるから、ここはあまり強く押し付けない。
 この降誕絵本には、うれしいできごとのあった一夜が動物たちのあたたかい会話を通して静かに描かれる。半ば朽ち果てた牛小屋は、小さなものが安らぐところ。小さなものの存在を忘れない心が、クリスマスなのだと確かめた。写実のイラストには、ふわふわ色が散りばめられていて、光と影の中で夢心地という感じがした。
 冒頭に記したリック・スティーヴスの信条は、「A global ethic means community action.」という。まさに、その通りだと思う。世界平和を願うなら(世界情勢にあれこれ口出しするなら)、まず足元から。そこにクリスマスが存在する。
 本日は、小学校PTAのパンケーキ朝食会。たくさんの人が楽しんでくれてよかった。売り上げは、たぶん過去最高。お疲れさまでした。(asukab)
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  • 一見南国のクリスマスのような、不思議な景色が見える

ちいさなもののやすらぐところ (児童図書館・絵本の部屋)

ちいさなもののやすらぐところ (児童図書館・絵本の部屋)

  • 作者: マーティンワッデル,ジェイソンコッククロフト,Martin Waddell,Jason Cockcroft,おがわひとみ
  • 出版社/メーカー: 評論社
  • 発売日: 2004/10/01
  • メディア: 大型本
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