Little One, We Knew You'd Come あかちゃんがやってきます
『Little One, We Knew You'd Come』は、降誕から顕現日にかけて読むのがいいかなと思った絵本。表紙マリアの大きさに圧倒されるのだが、幼子は新生児そのままの表情が出ていて母親がほろりときてしまいそうな水彩画だ。金色加工が施されているので、どのページにも厳かで神々しい雰囲気が漂う。ゆり、ひなぎく、あやめ、すみれや苺など、ヨセフとマリアの苦難の旅を美しい花、蝶、鳥たちが飾っているのは、女性を意識した装飾だと思った。
それにしてもこの画家の描くヨセフとマリアだが、絵本ではあまり見ない肉感的な表情をしている。その顔つきがすんなり当時を想起させてくれるというか、人間界のできごとだったのだと納得させてくれるのだった。大天使ミカエル、羊飼い、東方の博士たちも、一度目にしたら忘れられない目だ。好きな人ならたまらない魅力を感じる絵だと思う。
作品中、幼子をイエスと謳っていないので、赤ちゃんの生まれる人へのプレゼントにも向くかもしれない。赤ちゃんの誕生を、救い主を待ち焦がれた気持ちに重ね合わせている。降誕は母と子への賛美でもあり、ゴージャスな祝福が自分にもうれしく感じられた。(asukab)
amazon:Sally Lloyd-Jones
amazon:Jackie Morris
- 金色が入ると、水彩がここまで豪華になるのかとちょっぴり驚き
Little One, We Knew You'd Come
- 作者: Sally Lloyd-Jones,Jackie Morris
- 出版社/メーカー: Little, Brown Books for Young Readers
- 発売日: 2006/10/04
- メディア: ハードカバー
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