Someday 娘に贈る絵本

 NYTに出ていたのでどんな絵本なのかと『Someday』(邦訳『ちいさなあなたへ (主婦の友はじめてブックシリーズ)』)を手にしてみました。
 これは、子どもの誕生から成長までを、母親が清らかに歌い上げる絵本です。小さな生命に出会った喜びは、日々発見の楽しみへと変わり、子どもの自我の芽生え、自立、旅立ちへと流れていきます。
 わが子を見守る喜怒哀楽の歳月は、わたしから見ても感傷的。でも人間、ときにこんな心の潤いも必要です。しみじみと子どもの成長を振り返る母親の姿は、自分やわたしの母の姿に重なりました。
 描かれる子どもが女の子なので、娘に贈る人生の絵本と言えるでしょう。男の子でもいいかなと思いましたが、読み進めるうちに、母親の女性性が絵本のテーマであることに気づきました。『Love You Forever』(邦訳『ラヴ・ユー・フォーエバー』)と異なる感覚は、ここから生まれているのかもしれません。
 子どもを見つめるあたたかなまなざし、親として生きる喜び、そして人生を振り返るほんの少しの哀しさが、優しい気品とともに伝わる絵本です。(asukab)
amazon:Alison McGhee
amazon:Peter Reynolds

  • 女の子の大学入学・卒業祝い、赤ちゃん誕生祝いなどにぴったり

Someday

Someday

ちいさなあなたへ (主婦の友はじめてブックシリーズ)

ちいさなあなたへ (主婦の友はじめてブックシリーズ)