The Frogs and Toads All Sang アーノルド・ローベルからの贈り物

 Rm105のライターズ・ワークショップ(作文の時間)。先週から「作者に学ぼう」をテーマにアーノルド・ローベル作「がまくんとかえるくんシリーズ」の中から「おはなし」を題材にしている。ひとりで読むなら一年生ぐらいの内容。でも、こういうお話を「書く」となると、これは大人にだって難しい。
 ローベルの文章から、どんなことが学べるか。子どもたちの反応では、次のような項目が挙がった。

  • 動作を伴う会話の多用
  • 設定(時間、場所)をそれとなく匂わせる表現
  • お話の中のお話
  • 繰り返しなどパターン化した流れ
  • 普通でないこと、変わったことが起きる

……などなど、自分の創作文にも生かせることだらけだ。みんな鋭い!
 最近の教案本を見ていると、「絵本」を元にして中・高学年、中学生向けに読解、作文指導をする内容のなんと多いことか。よくできた絵本には無駄がないので、確かに、すぱっと頭に叩き込むには最適の教材と言える。絵本を使った端的な指導(ミニレッスン)は国語のトレンドとなりつつあり、絵本好きとしてはその技をわたしも身につけたい!とワクワクしてくるのだった。まあ、英語が母国語であればの話なのだけれど。
 閑話休題。ローベル関係でここのところ話題に上っているのが"The Frogs and Toads All Sang"。友人夫婦に贈ったという「がまくんとかえるくんの詩集」が見つかり、出版に至った。鉛筆描きの白黒だったところに娘さんが着色して、できばえはかなりカラフルである。かえるたちの様子がおなじみの擬人化ではないので、一目では「あのカエルたち」の作者とわからない。詩はそれほど魅力的に感じなかったけれど、ローベルの新しい側面を知る意味で希少価値がある。
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The Frogs and Toads All Sang

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