消費者の人気書籍投票によるクイル賞
文字文化の発展を願って、今夏米国で初めての消費者による書籍人気投票が行われる。全19分野で各5作品がすでにノミネートされ、1位にはクイル賞が贈られる。
さっそく子どもの本関連をチェック。ふむふむ。絵本、児童書、YAに各5冊ずつ。ハーリー・ポッター6がしっかり入っている。絵本はスマーティーズ賞*1のように年齢別にしたほうがいいなと感じたが、細分化すればしたでまた面倒なんだろう。個人的に絵本の一押しは、『Knuffle Bunny』*2。マンガのようなイラストは苦手だったのだが、その偏見をくつがえしてくれたのがこの作品だった。YAはこれからチェックして、おもしろそうだったら読んでみようかな〜というところ。投票は8月15日〜9月15日までの1か月間。わたしも1票を投じよう。(asukab)
- 作者: Mo Willems
- 出版社/メーカー: Walker Books Ltd
- 発売日: 2005/07/07
- メディア: ペーパーバック
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*1:Biscuit Bearの秘密8月10日参照
*2:いつもぬいぐるみといっしょの赤ちゃんのお話8月12日参照
四季の絵本手帖『にぐるまひいて』
- 秋の18ページ にぐるまひいて
- 作者: Donald Hall,Barbara Cooney
- 出版社/メーカー: Viking Books for Young Readers
- 発売日: 1979/10/01
- メディア: ハードカバー
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自分で作らなくてもこと足りる時代にあって、全てを一から作り出し家族が力を合わせて暮らしを支えた昔の生活は美しさ以外の何ものでもありません。女の子が編み物や刺しゅうをし男の子がナイフで木を削って生活の営みに加わる光景は、子どもにとって新鮮な驚きでしょう。1年を通して描かれる生き方は堅実で、同時に素朴な温もりを与えてくれます。お土産を手にしながら家に向かった父親の充実感は計り知れません。同じ気持ちを今の時代に味わうことは、難しいことかもしれません。
暮らし、家庭、幸せとは何か……ともすれば忙しさを理由に現代人が忘れかけている心の原点が、1ページごと丁寧に示されます。生活は厳しくても豊かな気持ちで日々を過ごしていた人々に、心から敬意を表したくなる絵本です。(asukab)