フォトフレーム

 ウィートのりで細かく切った色とりどりのアート・ティッシュを、木枠に貼り付けていく。常にのりで濡らし、色を重ねるときれい。ティッシュを丸めて、上からカバーしたり、小技も紹介した。3割1レイヤー、2割2レイヤー以上、5割丸めて付ける。30分で終わってしまう生徒がいた。(これはいつものこと。)色の重ねの美しいことが伝えられるといい。この後、白と水色のコピーペーパーで、スノーフレークの切り紙。六角形はまだ無理。四角形にした。
 次週はフレーム仕上げと、ギフトバッグ作り。

  • 雑感 

 去年からアート・プロジェクトを担当し感じることは、「型の文化」と「自由の文化」の違いだろうか。お手本、サンプル、モデルを示す日本っぽいアート指導では、ときにはそれとまったく同じものを作りたがる子どもも出てきて苦笑するけれど――というか、コピーも立派な学びなのだから軽視してはいけない――とりあえず子どもたちは制作品を完成させる。対照的に米国では、すべてを一から子どもたちの手で作らせる。つまり、制作過程を重視。だから、できあがりは未完成だったり、ぐちゃぐちゃだったりになるけれど、達成感がだいじなのでどんなものができあがってもそれでよしとする。きれいに仕上がる日本の子どもたちの作品と、個性丸出し米国の子どもたちの作品。親の目で好んでしまうのは、……正直前者なのだった。
 両者は、それぞれだいじなアプローチである。でも、米国でもう少し「型」を見習ったら、もっとポジティブな結果が生まれるのではないかと感じている。これだけ自由にさせてしまうと、「いいかげんでいいという気持ちを肯定している」ようで、かえって結果が生み出せない。教師の姿勢までが、そうなっているもの。
 しかしながら、結果とは何なのか。価値観の異なるところでは、そもそも接点がないのかもしれない。お互い孤島を眺めあっているような感覚なんだろうなというのが、本日のプロジェクトを終えての感想だった。