夢のお正月

 お正月2日目、娘は友だちのお誕生パーティにお呼ばれ。わたしは息子といっしょにゲームで盛り上がる。明日から学校が始まるとあり、ホリデー気分はもうおしまい。のんびりとした、いい休暇だったな……なんて振り返っていると、最後に落とし穴があった。宿題は「読書以外何もない」と息子から聞いていたにもかかわらず、エクストラ・クレジットとしておまけの課題が出ていたのである。もちろん「エクストラ」なので提出しなくても成績になんら影響はないのだけれど、この手の課題は遊び心いっぱいの内容であることが多い。もう、どうして言わなかったの〜。内容は、キャンディー・ロック(砂糖の結晶作り)観察エッセイだった。雪の結晶を目にする季節、あるいは、お菓子に囲まれるホリデーシーズンに合わせてせっかく先生がすてきな実験を準備して下さったのに、楽しさを逃してしまったことと、「この先生のエッセイは、ものすごく厳しいからパス」という息子の消極的な姿勢が残念だった。時間ならいくらでもあったのにね。娘がちょうど重曹を使った結晶の実験をしていたので、「ああ、これがお砂糖だったら……」なんて思ったりもしたが、冬季休暇最終日となっては後の祭り。砂糖の結晶作りは、冬の実験としてとっておこう。
 これに加えてもうひとつ挑戦したいのが、『ばばばあちゃんの おもちつき (ばばばあちゃんの絵本)』に出てくるおもち作り。ちょうどもち米が残っているし、ジンジャーブレッドハウスでお菓子まみれになった感覚で今度はおもちまみれに。おもちを炊いてつく時間がなければ、「もちこ」で作る大福の皮が代わりになるかな。遊びとなると、この手の参加型絵本はいつも大活躍してくれるから感謝。さらに、ばばばあちゃんの作者はわたしの田舎に住んでいる方なので、絵本の中の風景は懐かしさの連続模様になることもうれしい。(うちは、純粋に言えば半分よそ者という家系なのだけれど、わたし自身、信州の自然と風土から多大な影響を受けてきた。)田舎を思い出しながら、ばばばあちゃんたちのように楽しいおもちパーティを開けたら……。
 こんな風に砂糖の結晶やおもち作りなど、子どもといっしょに冬ならではの科学に明け暮れるのがわたしの夢のお正月だった。(asukab)

ばばばあちゃんの おもちつき (ばばばあちゃんの絵本)

ばばばあちゃんの おもちつき (ばばばあちゃんの絵本)