靴箱シアター 人魚ひめ

 娘が『ゆかいなゆうびんやさんのクリスマス』で遊んでいました。中でも「のぞきアート」に魅せられている様子だったので、一念発起。以前から作ってみたいと思っていた靴箱を利用しての「のぞきシアター」作りに取り組みました。これは、息子と作りたいなあといつも思っていながら、ついに実現しないままで終わっていたプロジェクトです。絵本では折りたたみ式になっていますが、うちでは最初から立体で作ることにしました。
 夏ということで娘の選んだテーマは「海」。そこで『アンデルセンの絵本 人魚ひめ』を見ながら、海の世界を再現しようと試みました。彼女は海洋生物や人魚ひめ(彼女自身)を描いて切り抜き、わたしは舞台背景(海底、壁面をおおうこと)を担当。どんな動物を描くかなど、おしゃべりしながらの時間は、アートとふれあいの両方を味わうことができて満ち足りていました。キラキラ粉入りのグリッターのりで海底の飾りつけするところなど、二人で夢見心地。このキラキラ感から生まれる興奮は、子ども時代ならではの経験です。
 わたしは当初、ふたは必要ないと思っていたのですが、娘が「スポットライトを使いたい」と言い出して、すてきなアイデアを実装してくれました。箱のふたにスポットライトとして三つほど穴を開け、穴を手でふさいだりセロファン紙をかぶせたりして照明にしたいというのです。これには、感心しました。電灯の下でふたをかぶせ、穴を手で覆うと、ほんとうにスポットライト効果と同じ場面が浮かび上がるのですから! 照明は、人魚ひめ、タコ、ヒトデの三箇所にあたるようになっています。自分のアイデアがすてきな海洋世界を作り出したとあり、娘は「これ、楽しい〜」の連発でした。息子や主人にも、誇らしげに海底シアターの上演を説明していました。
 今後も靴箱シアターとして、ジャングル、秋の森、北国の動物、裏庭の虫、宇宙、おとぎ話のお城編などなど、作っていきたいなあと思っています。

アンデルセンの絵本 人魚ひめ

アンデルセンの絵本 人魚ひめ