ゴッホとひまわりの少年 モネのまほうのにわ レオナルドと空をとんだ少年
本って、運命の出会いを直感する瞬間があるものだけれど、アンホルトによる画家絵本シリーズに出会ったときがまさにそうだった。それは、どかんと強烈なものではなくて、漣が寄せるような静かな出会い――。好きな画家の生涯を彼らの作品(実写)といっしょに紹介する絵本が、これまたお気に入り作家アンホルトによって描かれるのだもの、魅せられないはずがない。わかりやすく、心にしっとり語りかけるストーリーなので、息子が小さなころから繰り返し読むに至った。
そしてこのたび、邦訳三冊『ゴッホとひまわりの少年 (アンホルトのアーティストシリーズ)』『モネのまほうのにわ (アンホルトのアーティストシリーズ)』『レオナルドと空をとんだ少年 (アンホルトのアーティストシリーズ)』が出たことを知り、再び歓喜。うちにある原書は初版の表紙なので現在のものと少しデザインが変わるけれど、新しい表紙もとても魅力的だと思った。シリーズ五冊『Camille and the Sunflowers (Anholt's Artists)』『Degas and the Little Dancer (Anholt's Artists)』『The Magical Garden of Claude Monet (Anholt's artists)』『Leonardo and the Flying Boy (Anholt's Artists)』『Picasso and the Girl with a Ponytail (Anholts Artists)』のうち、お気に入りはなんといってもゴッホとモネの物語。油絵が美しくて眺めるだけで、心が静かに、深く、ときに高まり、反応している。特にゴッホの生涯はあまりにも壮絶で、落胆、悲哀に包まれる。それでもキャンバスに塗られた絵の具の色は鮮やかで、力強く、「絵」が楽しくて仕方なかったのだろうと誰をも思わせてしまうから、どんな天才も真似のできない力を放っている。一枚の絵の喜びを感じずにはいられない絵画なのよね。そんなことを感じながら、子どもたちとページをめくるのがお決まりの美しいシリーズ。
James Mayhew によるKatieシリーズも、印象派画家らを紹介する絵本シリーズ。こちらは小さな女の子ケイティの冒険を通して、画家や時代を描く趣向になっている。(asukab)
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ゴッホとひまわりの少年 (アンホルトのアーティストシリーズ)
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