ラン パン パン

 今日から明日にかけ再び暴風雨、雪という予報が出ていたので心配になる。午後になると突風が吹き荒れ、停電を予期せずにはいられなかった。これだけ風が強いと鳥たちは木に止まっていられないようで、校庭にわんさかとカラスが舞い降りてきた。休み時間に子どもたちが追い掛け回し、カラスたちにとっては更なる災難だったかな。
 夜、読んだ絵本は『ラン パン パン―インドみんわ (児童図書館・絵本の部屋)』(原書『Rum Pum Pum: A Folk Tale from India』)。クロドリが主人公だけれども、これはカラスかもしれないなと思えたので。
 女房を王さまに捕らえられたクロドリの亭主が、「とがったとげの刀をこしにさし、カエルの皮をたてにして、クルミのからでかぶとを作り、のこり半分に皮をはって、たたかいのたいこにした」……といういでたちで、王さまに戦いを挑みにいく。「ラン パン パン、ラン パン パン、ラン パン パン パン パン」と響くのは、クルミのたいこの音。行進しながら鳴り響くたいこの音色のなんと勇壮なこと。愛する妻を取り戻そうとする命がけの決心を伝える音でもある。
 民話なので予想どおり、途中へんてこりんで不思議なできごとが起こる。たとえば、王さまに恨みを抱く母猫やアリたちがクロドリの耳の中に隠れて宮殿におともするというところ。彼らがどんな活躍をするのかは、後のお楽しみだ。想像を絶する展開になるところが息子のお気に入りで、コミック仕立てにも見えるイラストと絡めて大笑いしていた。
 明日は娘のクラスがチルドレンズシアターで『Goodnight Moon』(邦訳『おやすみなさいおつきさま (評論社の児童図書館・絵本の部屋)』)のミュージカル鑑賞を予定している。嵐のため休校となり中止にならないことを祈るばかり。(asukab)
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  • クルミのかぶとと太鼓がかわいいなー ラン パン パン

ラン パン パン―インドみんわ (児童図書館・絵本の部屋)

ラン パン パン―インドみんわ (児童図書館・絵本の部屋)