The Perfect Nest 完璧すぎるのも災難!

 猫のジャックは、カンペキな「巣」を作ろうと奮闘していました。柔らかいわらを敷き居心地のいい巣を作れば、そこにニワトリが美味しい卵を産んでくれると思ったのです。産みたての卵で作るオムレツのことを考えるとジャックの胸は弾みました。さて、こうしてできあがった巣に、ニワトリがやってきました。さっそく卵を産んだと思ったら、あまりに素敵な巣なのでアヒルも乗り込んできました。アヒルが卵を産んだと思いきや、今度はグースがやってきて、ここは自分の巣とばかりにアヒルを追い払い自分が卵を産みました。この様子をうかがっていたジャックは嬉しくてしかたありません。小さな卵は朝食、中ぐらいの卵は昼食、そして大きな卵は夕食に、と熱々のオムレツを夢見心地で想像しました。が、至福のひとときは一瞬にして消え、傍らでにらみ合っていたニワトリ、アヒル、グースの3羽が巣の奪い合いを始めました……。
 コミカルなイラストが楽しい絵本『The Perfect Nest』は、娘のお気に入りです。ふかふかのわらが敷き詰められ、カラフルな照明で飾られた巣が、鳥たちばかりでなく彼女の心も魅了したようでした。
 オムレツに魅せられるジャックの姿もユーモラス。猫らしくないジャックのキャラクターが生きた絵本です。ニワトリがスペイン語、アヒルがフランス語、グースが田舎っぽい英語を喋るという設定が、一風変わっていました。(asukab)
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  • 娘はこの絵本をブックレポートに書きたいと言っていましたが、結局レポートはクレメンタイン・シリーズ2冊目『The Talented Clementine (A Clementine Book)』に決定。でも、かなり後ろ髪を引かれていた様子

The Perfect Nest

The Perfect Nest