エリーちゃんのクリスマス

 金曜日に、日本からうれしい包みが到着。エピファニーが過ぎもうクリスマス気分ではないけれど、感動を忘れてしまわないうちにしたためる。
 ずっと読みたいと思っていた『エリーちゃんのクリスマス (世界絵本傑作シリーズ―アメリカの絵本)』。赤い表紙、ぬくもりいっぱいの表題、大人の手のひらにおさまるサイズ。かわいらしいクリスマスが描かれているという印象どおりの絵本だった。小さなものたちへのまなざしがあたたかい。
「いまにも ゆきが ふりそうです。」
「ほうら、ふってきた。」
 この最初の見開き2ページで、もう引き込まれていた。チャルマーズの他の絵本も読んでみたのだけれど、やはりこういう「間」が上手だったなあ。登場キャラクターは、エリーちゃん、いぬのハリー、うさぎのアリス、ねこのヒラリーと誰かすてきな人――。このシンプルさが、子どもにはとてもいい。クリスマスツリーを飾り、てっぺんにつけるお星さまを探しに行くというささやかな冒険にもすごく誘われる。
 本書は名編集者ウルスラ・ノードストロームに贈った手作りのクリスマスカードが元になり生まれたということで、背景にも心のこもったエピソードが存在しているのである。また一冊、名作クリスマス絵本が誕生! 
amazon:Mary Chalmers

エリーちゃんのクリスマス (世界絵本傑作シリーズ―アメリカの絵本)

エリーちゃんのクリスマス (世界絵本傑作シリーズ―アメリカの絵本)