米国暮らしの絵本手帖〜絵本という時間〜

 小さな頃から、絵本に魅せられています。振り返ってみると、絵が好きだったこと、詩や歌、音楽が好きだったこと、自然が好きだったこと……、そんな理由が挙げられるでしょうか。絵と言葉の生み出す小さな平面の芸術は、いつの間にか無限に広がるイマジネーションとなり、そこに浮遊する心地よさを教えてくれました。絵本という時間の中には、いつも自分の居場所がありました。
 家族に読んでもらった幼少期、一人で楽しんだ学生時代を経て、今は子どもたちといっしょにページを開きます。彼らといっしょに絵本を共有するひとときは、人生で一番の幸福な時間です。こうして毎日、たくさんの思い出が絵本から生まれていきます。(asukab)