ハムレットの台詞

 『Hamlet』を息子と読む。読む前に有名な台詞のことを話した。日本語では「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」って言うんだよと話すと、驚くべきことに「それ知ってる、日本のテレビでやってたよ」との応え。へえ〜、じゃあ、それがどんな状況で出た言葉なのか読んでみよう、ということで2日に分けて読了。父親の亡霊、劇での試み、オフェリアの兄と対決する最後の場面などに引かれていた様子。古語が出てきて意味がわからずとも、脈絡から話の筋は理解しているようだった。つまらなそうな素振りでも、物語には入り込んでいる。こんな風にこれからも絵本で古典が楽しめるかと思うと心がホクホクしてくる。
 イラストはロシア人画家によるものだが、登場人物の描かれ方がまるで日本の本格派少女漫画・アニメのようで驚く。涼しげな目とすらりとした鼻筋が特徴かな。パステルと水彩で淡く色が入ると、何だか外国の絵本を手にしているとは思えなかった。
 作品としては、ローゼンの『Shakespeare's Romeo and Juliet*1のように、幕・場面、脚注に古語の意味を入れ、原文どおりの箇所は太字にするほうが読みやすいと思う。これがシリーズ化されるなら、わたしはこちらを集めたいな。
 次はぜひ、喜劇でいきたい。(asukab)

Hamlet

Hamlet