名高い白雪姫

 ランデル・ジャレル訳『Snow White and the Seven Dwarfs』は、「白雪姫」の話になると必ず言及される絵本。なのでさっそく娘と読む。この表紙には、いつも魅せられていた。
 何がいいのかといえば、ドイツ語から英語への翻訳が優れているから。確かにわかりやすい。はっきりとイメージが浮かぶし、子どもに向いていると感じた。こういう名文になると、美しいイラストは二の次になる。
 ただ、冒頭を除き、見開きすべてが文章、次の見開きすべてがイラスト……のパターンが交互に続く展開は慣れるまで気になった。個人的に、文章とイラストは同じ見開きに示されるほうが子どもの興味を引くと思う。絵と文章が混在するからこそ、子どもはそれぞれのメディアから刺激を受け絵本の世界に浸るのだし。娘には見開きのイラストを見せながらわたしが直前の見開きを読み進めるという、ちょっと紙芝居のようなスタイルで読んだ。自分で読みたがるときは、そのまま文章だけの見開きで読んでもらう。イラストで文脈・内容を確認できないから、彼女はそれこそ「文章」を読んでいた。
 白雪姫命名のきっかけとなった3滴の赤い血と白い雪を実感するには、雪の季節が最適。ハードカバーは品切れで、ペーパーバックでしか購入できない。
 ところで、息子が友だちとハリー・ポッターを観てきた。高評で話題に上がっていたが、彼の感想も同じく「今までの中で最高、5つ星」だそう。ザスーラも観たいけれど、来月のナルニアが何よりも楽しみとのことだった。(asukab)

Snow White and the Seven Dwarfs

Snow White and the Seven Dwarfs