ドキドキ、ワクワクなぞ解きクリスマス

 『ぐりとぐらのおきゃくさま (ぐりとぐらの絵本)』は、『ぐりとぐら [ぐりとぐらの絵本] (こどものとも傑作集)』『ぐりとぐらの1ねんかん (ぐりとぐらの絵本)』と並び、わたしの中では「ぐりぐら3大絵本」になっている絵本。その魅力は、なぞ解きのときめき(おとぼけの笑い付き)、おじいさんに出会う喜び、みんなで分け合うぬくもりの3つだろうか。クリスマスの意味がみごとに詰まっているので、芸術的とさえ思う。
 子どもは「何だろう?」「誰だろう?」で引き込まれ、2匹のおとぼけにクスクスと笑って、「やっぱりね!」「わあ、すごい!」「おいしいなあ」で満足感に浸るのだった。大人も素直に子どもの視点で追える、秀作クリスマス絵本である。
 ケーキの登場する見開きは、毎年のようにうれしそうな歓声。いつも作ってあげようと思いながら、実現できずにいる。チョコレートのアイシングだけでもこんな風に飾りつけすれば、雰囲気が出るかもしれない。
 そうそう、『くんちゃんとふゆのパーティー*1をまねてつるしたポップコーンのチェーンだが、みな、きれいにつつかれ、ガイコツの骨のようになって殻が残っているのみ。食べた形跡が見られるのってうれしいものだ。冬休みに入った娘は、張り切って2つ目、3つ目を作り、木に下げていた。鳥ちゃんもリスちゃんもみんな、「冬のパーティー、楽しいな」って言いながら食べているんだよ。クランベリーのほうは、われわれのクッキーに入れて食べてしまった。(asukab)