かわいらしさとは

 図書館おすすめの絵本だったので、ルンルンしながら娘と『Lizette's Green Sock』を読む。評判どおりのかわいさは読む前から、表紙(主人公のキャラクター)、見返し(黄色の水玉模様)、タイトルのすべてが語っていた。「絵本はかわいいもの」という一部の固定観念を乗り越えるかわいらしさを持つ絵本かな。つまり核に子どもの素直な心が描かれるので、同年代の読者が納得するお話なのである。
 あひるのリゼッテはお散歩の途中、緑色のくつしたを1足拾う。うれしい発見に喜んでくつしたをはいて歩き始めたリゼッテだったけれど、いじわるネコ兄弟のティムとトムに「くつしたは2足って決まっているだろ!」と笑われて、しょんぼり。もう片方を探すことにする……。
 魅力の発端は、主人公リゼッテと友だちネズミのバートの無垢な心にある。温もりいっぱいのお母さんの存在も忘れてはいけない。そこに、ちょっと意地悪なネコ兄弟も登場して……。小さな日常がやさしい色合いの水彩で描かれ、安堵と納得に包まれながら最後の笑いにたどり着く。半ばで少々停滞する展開かなとも感じたけれど、最後がすてきなのでそんなこと忘れてしまった。春先から夏にかけてもう1度読みたいな。最終ページで笑った娘の声が、リゼッテちゃんの黄色い水玉をはじくような明るさをたたえていてうれしくなった。オリジナルは、フランスの絵本。
 週末は地元ゲームだけで終らせておこうと思っていたのに、結局NFLレイオフ4試合すべてを観ることに。マニング、ブレイディ不在のスーパーボウルなんて想像もしなかった。こういう年だからこそ、シーホークスにもチャンスがあるのかもしれない。レッドスキンズ戦開始後のファンブルで「このゲームは絶対このプレーに呪われる」と悲観したけれど、何とか持ちこたえたので驚き。これが今年の強さ?アレクサンダーなしでもハッセルベックが奮起してくれたので勝利できた感じだった。パンサーズ戦はどうなるか。デロームを波に乗せたくないなあ。スーパーボウルは、シーホークスブロンコス! 
 観るならPBSの教育プログラムだけという習慣なので、試合中、娘から「テレビ消そうよ」コールを受けっぱなしだった。ふだんテレビを観ない分、この週末で一気に視聴時間を増やす。リゼッテちゃんの絵本とはまったく異なる世界であった。(asukab)

Lizette's Green Sock

Lizette's Green Sock