きゃああああああああ クモだ!

 「あ」の数がいくつあるのか数えてしまうほど迫力いっぱいのタイトルに魅せられて、『きゃああああああああ クモだ! (児童図書館・絵本の部屋)』(原書『Aaaarrgghh! Spider!』)を読んだ。秋から冬にかけてぴったりの絵本である。
 主人公は、ひとりぼっちのクモ。人間のペットになりたくて、所かまわず愛嬌をふりまいて登場するのだけれど、一家は「きゃああああああああ クモだ!」と大騒ぎ。そんなに嫌われているのなら、とあきらめかけたクモが外に出て見せてくれたものは、人間にはとても作り出せない美しい芸術作品だった。きらきらきら。
 娘も息子も魅了される理由は、「みて、みて!」と人懐っこく人間に近づくクモのキャラクターにある。明るくて、けなげで、思わず「がんばれ〜」と応援したくなってしまうかわいい性格なのだ。この絵本を読んで以来、クモに遭遇すると、「どっかに いって しまえ!」のフレーズとともに笑いがこみ上げてくる。関連アート・プロジェクト*1がアート手帖にあり。
 渡る風は、すでに秋。手足の指先がほんの少し冷たく感じられる季節がやってきた。(asukab)
amazon:Lydia Monks

  • ぱっちりお目目のキャラクターに加え、きらきら加工も魅力的

きゃああああああああ クモだ! (児童図書館・絵本の部屋)

きゃああああああああ クモだ! (児童図書館・絵本の部屋)