Pop's Bridge 父さんの橋

 記録しようしようと思っていて、父の日からずっと遠ざかってしまった。『Pop's Bridge』は、ゴールデンゲイトブリッジの建設を少年の目から描いた歴史ノンフィクション絵本である。作者がアイルランドから米国に移民した頃、実際サンフランシスコで目にした事実があるので、非常に困難で危険な計画であったことが臨場感を伴い伝わってきた。
 当時、スカイウォーカーと呼ばれた労働者たちがどれほど生命を危うい目にさらしていたか。主人公ロバート少年の父親への気持ちを思うと痛いほどだった。さすが、イブ・バンティング。少年の心情にジグソーパズルのピースを当てはめたりして、歴史的できごとを人の心で克明に浮き彫りにした。時事トピックを得意とする画家だけあり、イラストは写実的でドラマチック。この作風がヒューマンヒストリーを伝えるのに、またぴったりだった。(asukab)
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  • いわば地元史絵本。当地にもあるといいな

Pop's Bridge

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