Silly Suzy Goose とくべつなグースになりたかったスージーのおはなし

 仲間のグースに囲まれて、ふとまわりを見回したスージー。自分はほかのみんなと違うのがいいなあー、と思う。コウモリになったら、こんなことできるし、オオハシになったら、こんなこと……。いろんな動物になりきって、最後には百獣の王ライオンに。ところがここで、大失敗。ライオンはスージーの吠え方が気に入らなかった!
 『Silly Suzy Goose』も夏に出会い、躍動感のあるイラストに魅了された絵本である。この水彩とはじき絵、コラージュを見たら、誰だって自分も「色」と遊びたい!と感じずにいられないのでは。大人をこんな風にとりこにするのだから、子どもだったらどうだろう。動物絵本でもあるから、彼らはそちらに惹かれるのかな。コウモリ、オオハシ、ペンギン、キリン、ゾウ、カンガルー、だちょう、アザラシ、そしてライオンのキャラクターが動詞で紹介されるので、まねっこ遊びもできちゃうし。
 さて、最後にスージーは……。『Fish Is Fish』(邦訳『さかなはさかな―かえるのまねしたさかなのはなし』)にちょっと似ている展開。でも、スージーらしさを忘れない終わり方が光っていた。(asukab)
amazon:Petr Horacek

  • 表紙からわかりづらいけれど、勢いのある筆づかいと弾ける色がいかしてるよ!

Silly Suzy Goose

Silly Suzy Goose