The Incredible Book Eating Boy 本をたべちゃう男の子
「本」の絵本と知り、『The Incredible Book Eating Boy』にも英国発売以来ずっと注目していた。「本を食べる行為」は「知識の詰め込み」なのだろうという先入観を持って読み始めたけれど、これは本当に本を食べてしまった男の子のお話。食べるたびに賢くなるものだから、調子に乗ってどんどん食べ続けたら消化不良を起こし……。
帰結は、なんとなく想像できた。だけどイラストレーションが渋くて味わい深く、読後の余韻が思った以上に楽しめる。テーマが本ということで、コラージュに使用される「紙」が本のいろいろな表情を見せてくれた。辞書だったり、教科書だったり、地図だったり。黄ばんだ紙に印刷された古い活字を目にするだけで、人間って落ち着けるものだ。少なくとも、本好きさんにとってはきっとそう。
今回のジェファーズのイラストは、人が人らしく描かれていたのでよかった。今までの作品はデフォルメが効きすぎていて、ちょっと馴染めなかった。(asukab)
amazon:Oliver Jeffers
- 裏表紙から最後のページにかけて歯型の仕掛けがあり、心にくい!
The Incredible Book Eating Boy
- 作者: Oliver Jeffers
- 出版社/メーカー: Philomel Books
- 発売日: 2007/04/19
- メディア: ハードカバー
- この商品を含むブログ (1件) を見る