ふたりは クリスマスで

 クリスマス絵本といえば、降誕物語かリアル・ライフが舞台のお話がほとんどで、『ふたりはクリスマスで (ふたりはなかよしシリーズ)』(原書『Musgrove and Father Christmas』)に描かれるような「夢」がいっぱいの絵本にここのところ出会っていなかった。米国という土地柄がそうさせているのかもしれないけれど。
 気になっていたハニーとネズおじさんのシリーズは英国の絵本。現在邦訳が3冊(『ふたりはなかよし (ふたりはなかよしシリーズ)』『ふたりでブランコ (ふたりはなかよしシリーズ)』)出ている中で、やはり最初に手にしたのは、このクリスマスの巻。クリスマスって、どうしても特別よね。
 「クリスマスのにおい」のするツリーを探しに森へ出かけたハニーとネズおじさんは、おもちゃが木にぶらさがった大きなツリーを見つけた。よく見ると、木に下がったおもちゃは、どんどん大きくなっている。その木にはドアがあり、誰かが住んでいるみたい……。(それが誰なのかは、おもちゃから連想してわかっちゃうかな。)
 子どもの頃って、こういうお話に夢中になっていた。聖書のお話もいいけれど、子ども心を夢色でたちまち絡めてしまうこんなエピソードもすてき。シリーズには復活祭のお話もあるようで、わくわくわく。かわいらしいシリーズ絵本に出会えて、感謝。(asukab)
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  • 小さなお話シリーズという体裁。とってもかわいらしいです

ふたりはクリスマスで (ふたりはなかよしシリーズ)

ふたりはクリスマスで (ふたりはなかよしシリーズ)