かいじゅうさんは、ここにいる

 『かいじゅうたちのいるところ』の主人公マックスと怪獣たちの踊りを見ていると、子どもってこういうものだといつも納得してしまう。ガオー!って遊ぶ怪獣ごっこ、息子までまだ好きなので、やっぱり子どもの領分というべき絵本である。角付き、オレンジと黄色のしましま模様の怪獣と、オレンジ色の長髪の怪獣2匹のマスクをフェルトと毛糸で作り、子どもたちにかぶせてあげると気分はさらに怪獣の島に飛んでしまう。
 この絵本は学生時代、センダックに夢中になるきっかけを与えてくれた絵本だ。それ以来、わたしの中では、絵本といえば真っ先にこの怪獣の表紙が頭に浮かぶようになった。黄色のギョロギョロの目玉、大きな牙と爪を持つ怪獣たち……。マックスが襲われそうになるところには驚いたけれど、彼はちゃんとあたたかい家に戻ることができた。これも、子どもの世界、そのものだ。(asukab)

かいじゅうたちのいるところ

かいじゅうたちのいるところ